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美容や健康のために自然由来のものを取り入れるのは現代の健康ブームでは当たり前のことになりつつありますよね。自然由来、と聞いてまず思いつくのが「オーガニック」。

しかし化粧品売り場には「オーガニック」の他に「自然派」や「無添加」といった表記のある化粧品がたくさんあります。今回は、これらの違いは何なのか、またお肌にどのような影響をもたらすのかをお伝えします。

「オーガニック」「自然派」「無添加」とは？

これらの言葉には定義が存在しており、

オーガニック

有機栽培された植物由来の成分を使ったもの

自然派

植物由来、または自然界に存在する成分を使ったもので添加物は化学合成成分である

無添加

肌に負担が大きい、肌荒れのリスクが高いとして指定されていた成分（旧指定成分）を使用していないもの

つまり「自然派」「無添加」は、「オーガニック」と違って化学合成成分が使われており、植物由来のものでも有機栽培ではない、ということなんです。

意外と知られていないオーガニックコスメ事情

自然由来のもの・有機栽培となると、オーガニックコスメはお肌に最も良いコスメとイメージされやすいのですが、実は私たちが住む日本ではオーガニックコスメの定義が法的に決まっていません。

オーガニック成分が一滴でも配合されていれば「オーガニックコスメ」

オーガニックコスメの先進国であるヨーロッパやアメリカでは、厳しい審査基準を設けた認定機関があります。品質や成分の基準をクリアした高品質のオーガニックコスメを簡単に見つけることができます。

しかし日本にはこのような機関が少ないため、ほんの少しオーガニック成分を入れるだけでオーガニックコスメを名乗れてしまうんです…！ オーガニックと書かれていても、その成分はほんの少ししか入っていないということもあるので、成分表はしっかりチェックしましょう！

有機栽培によるリスク

本来農薬や化学肥料は、植物を害虫などの外敵から守り成長を促すもの。ですが、化学物質を使わない有機栽培は、自然由来の肥料を使って無農薬で栽培するため、多くの外敵にさらされてしまいます。植物はそれらから身を守るために毒性を強くします。

毒性が強い植物を使ったオーガニックコスメは場合によってはお肌を刺激してしまい、かえって肌トラブルを招くこともあるということです。

保存方法に注意

オーガニックコスメは防腐剤や保存料が入っていないので、保存や管理方法が重要です。常温でOKのコスメに慣れていると少し手間かも知れませんが、冷暗所保存や使用期限に注意する必要があります！

植物由来ならではのトラブル

アレルギーをお持ちの方は、食べるものだけでなく、コスメのように肌に直接塗るものも気を付けなければなりません。もしオーガニックコスメの中にアレルゲンが含まれていたら、大変なことになってしまいます。購入の際は配合成分をしっかりチェックしましょう。

大量生産が難しく値段が高価

原料となる植物の有機栽培は手間暇がかかり、抽出にも時間を要するため、必然的にオーガニックコスメの値段が高くなってしまいます。ブランドによっては10,000円以上する化粧水もあるので、ドラッグストアなどで購入できる一般的な化粧品と比べて手が出しにくいかもしれませんね…。

オーガニックコスメの魅力とは？　

このように少し敷居の高いオーガニックコスメですが、一般的なケミカルコスメ（化学合成成分を使っているコスメ）にはない「オーガニックならではのメリット」も備わっています♪

副作用が出にくい

オーガニックコスメはほぼ植物由来の成分でできているので、ケミカルコスメよりも副作用が出にくく、化学物質による肌トラブルを回避できます。また無農薬・化学肥料を使っていないことから、オーガニックコスメは環境にも優しいコスメなんです。

肌本来の美しさを引き出す

ケミカルコスメは特定の効果に特化させているので、オーガニックコスメと比べて即効性がありますが、その分刺激が強いものになっています。一方オーガニックコスメはケミカルコスメよりも効果が緩やかですが、その分じっくりと肌に働きかけるので、肌が本来持っている健やかさや美しさを引きだしてくれます。

徹底した美白よりも「自分らしく自然な美肌」を目指している方にはオーガニックコスメがオススメです！

アロマオイルが使用されておりリラックス効果も期待できる

オーガニックコスメには、マッサージやアロマディフューザーにも使うアロマオイル（精油）が使われていることが多いです。アロマオイルにはさまざまな美肌効果があると同時に、お花や草木の良い香りがするので香りの癒し効果も期待できます。

失敗しないためのオーガニックコスメの選び方

先程お話したように、オーガニックコスメは日本では定義があいまいです。購入する際は成分表を確認しましょう！ 海外の基準としては、

• 95％以上は天然原料であること
• 植物原料の50％以上はオーガニックであること
• 遺伝子組み換え原料を使用していないこと
• 化学香料、アルコールを使用していないこと

などが挙げられています。配合率が示されてない場合は、ラベルの成分表の上位にオーガニックの成分が表示されているものを選びましょう。上位に表示されている成分は、その製品に多く含まれている主要な成分ということを示すため参考になります。

また高品質なオーガニックコスメを選ぶなら、世界各国のオーガニックコスメ認証機関に認められたものを選ぶというのも1つの方法です。「Organic Life」では各国の認証機関を紹介していますので、オーガニックコスメ選びの指標になります♪

まずはシャンプーやボディソープから♪

初めて使うものだと肌トラブルが心配ですよね。その場合は石けんやボディソープ・シャンプーから始めてみてはいかがでしょうか？ 香りや使用感・お肌に合うかどうかを確かめてみるのもオススメです。

手作りのオーガニックコスメにチャレンジ！

• どんな成分が入っているか把握できる
• コスメを購入するよりも低価格
• 肌のお悩み別にオリジナルのコスメが作れる

というメリットから、オーガニックコスメを手作りしてみてはいかがでしょうか。「Kirei mama」では手軽に作れる化粧水などが紹介されていますので、手作りコスメ初心者の方にも気軽に始められそうです♪

日本人女性が親しみやすい植物でできた国産オーガニックコスメも

先進国と比べてオーガニックの歴史が浅い日本ですが、国産のオーガニックコスメが増えつつあります！ 「HAPPY TRENDY」ではオススメの国産オーガニックコスメが紹介されています。国産の植物を使ったものもありますので、肌質にあったオーガニックコスメが見つかるかもしれませんよ♪

まとめ

自然の力で美肌を目指すオーガニックコスメはトレンドアイテムのひとつで、専門店の他ドラッグストアでの取り扱いも増えてきています。年々身近な化粧品になっていますが先程お伝えしたように日本でのオーガニックコスメの基準はまだゆるく、「オーガニックコスメ風」の化粧品があるのが現状です。

成分表などの項目をしっかりチェックし使用感などを確かめて、あなたにとってベストなアイテムを見つけてくださいね♪

参考文献：「化学者が美肌コスメを選んだら」